コクヨ社員が解説!
目的別
ビジネスメモ術!

ビジネス現場でのメモの方法に悩んでいる方は
多いのではないでしょうか。
今回は、メモの目的から効率的なメモの仕方を
ご提案します。ぜひお試しください。

メモには3つの種類がある

メモは目的によって3つに大別することができます。

①インプットメモ(情報を集める使い道)
②アウトプットメモ(考えるための使い道)
③記録メモ(記録する使い道)

目的によってそのメモの仕方は変わってきます。自分がどんなことをメモしたいのかを考えることが大切です。それでは、それぞれのメモに対して詳しく見ていきましょう。

情報を集める「インプットメモ」

インプットメモは情報を自分の知見にするためのメモです。今後のアウトプットに使えそうな情報を貯めておきます。例えば本の内容やセミナーの内容、参考になりそうと感じた事例等がこれに当てはまります。

ポイントは検索性。インプットメモのテクニック

検索性を高めたインプットメモの例

まず、第一にメモは箇条書きで書くと良いでしょう。すべてをメモしようとするのではなく、大切な部分を抜き出します。メモがシンプルになり後から見ても見やすくなります。そのうえで、インプットメモでは「検索性」が大切です。To Doリストなどのように、即座にそのメモを使うわけではなく、時間が経ってからも分かりやすくする必要があるからです。

検索性を高めるためのコツは3つあります。

1つ目は「日付を書く」です。意外と書いていない人も多いのではないでしょうか。自分のスケジュールと照らし合わせれば、どこに書いたか分からなくなることはありません。2つ目は「内容が変わるたびに横棒で区切る」です。どこからどこまでが1トピックなのかが瞬時に分かると良いでしょう。些細な違いですが検索性が圧倒的に変わります。最後が「色分けをする」です。1トピックの最初にマーカーで丸印をつけていきます。セミナーのメモは青、本のメモは赤など内容によってあらかじめ決めた色をつけることで、メモをパラパラとめくるだけで瞬時に探し出すことができます。ただ、「何本もマーカーを持ち歩いていられるか!」という声もあると思います。そんな人は、マークを決めると良いでしょう。1トピックの最初に〇や◎、☆というようにマークをつけておくことで同じように検索性を高めることができます。

インプットメモにオススメ!

インプットメモには「野帳」がおすすめです。メモしたいことにいつ出会うか分からない中、すぐにメモすることができます。ポケットに入る大きさで携帯性に優れ、表紙が固いので立ったまま筆記しやすいことが特長です。また、もともと測量に携わるフィールドワーカー向けに開発された商品なので、その耐久性にも定評があります。

考えをまとめるための「アウトプットメモ」

アウトプットメモは情報を整理し、そこから考えをまとめるためのメモです。考えながらメモすることが基本になります。何か企画を考える際や、状況分析をする際にするメモがこれに当たります。

3分割で整理を。アウトプットメモのテクニック

3分割したアウトプットメモの例

まず、アウトプットメモはA4横使いがベストでしょう。思考を左から右へと書き進められるからです。多くの方は横書きでメモを取るかと思います。左から右へ文章が流れ、それと同じ方向に思考を流すことで、思考を整理することができます。左から右に思考を流すための方法として、縦に3分割することをオススメします。3分割し、左から順に「現状⇒課題⇒打ち手」の順に書き進めていきます。実際の企画書でも必要な要素なので、最初からこのように考えて書いていくことで、そのまま企画書に落とすことができます。

アウトプットメモにオススメ!

アウトプットメモには「ソフトリングノート(ビジネス)A4」がおすすめです。リングノートなので折り返すことができ、A4ノートながら省スペースで使うことができます。また、カットオフ機能付きで、切り取ることができるので、考えたことをそのまま部下に渡すことも可能です。保存にも適しており、丈夫なPP表紙がしっかりと中紙を守ってくれます。

情報を整理して残す「記録メモ」

記録メモは仕事上の備忘録として記録するメモです。会議の内容や頼まれごと、商談中のメモなどがこれに当たります。仕事上最もメモする機会が多いのはこのタイプではないでしょうか。

覚え書きとまとめで分割。記録メモのテクニック

2分割して使う記録メモの例

メモを取った後、「結局何をすればいいんだっけ?」「結局どういうことなんだ?」とならないための工夫が必要です。そこで、ノートを半分に割り、左側を相手が言ったことなどをメモしていく場所、右側を自分の考えや、やることを書く場所にすることをおすすめします。右側は「結局大事なことは何だったのか」をまとめる場というイメージです。その際、左側のメモを参考に、自分でその内容を解釈し、かみ砕くことが大切です。その過程を経ることで、やるべきことが明確になりますし、そこで分からなければ理解できていないことに気づくことができます。

記録メモにオススメ!

記録メモには2つおすすめの商品があります。1つ目は大人キャンパスシリーズのハーフサイズノート(方眼)です。こちらはパソコン作業をしながらメモを取る方にお勧めです。ハーフサイズノートは一般的なノート(セミB5)の縦の長さが半分になったノートです。PCの前のスペースに置くことができます。
2つ目はキャンパスノートA6サイズです。持ち運びに便利な小さなサイズです。前述のメモ術に倣うと、見開きで左右を使い分けることができます。右側のメモが少なくても気にならない大きさなのでおすすめです。

まとめ

いかがだったでしょうか?メモにはすべて目的があり、それぞれに適したメモ術があります。ここでご紹介したのはほんの一例にすぎません。参考にしていただきつつ、皆さんそれぞれに合ったメモ術を模索してみてください。

※今回の記事はコクヨ社員である下地寛也の著書「考える人のメモの技術」を参考にしています。日本一ノートを売る会社コクヨの社員のメモを調査し、そのテクニックをまとめた本です。「もっと知りたい!」という方はぜひご一読ください。

<参考書籍>下地 寛也,『考える人のメモの技術―手を動かして答えを出す「万能の問題解決術」』,ダイヤモンド社,2022年

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