持続可能な物流を共創する「物流×産学連携プロジェクト」

持続可能な物流を共創する「物流×産学連携プロジェクト」

カウネットをはじめとするコクヨグループの物流機能を担うコクヨサプライロジスティクス(KSL)が、持続可能な物流の仕組みづくりと次世代を担う人材育成を目的に、2021年から推進している産学連携プロジェクト。

5年目となる2025年度は、各エリアでの代表チームが集結した合同成果発表会をもって集大成を迎えました。2025年度の活動内容をレポートします。

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産学官連携へと進化し、全国4大学へと拡大した2025年度

2025年度「物流×産学連携プロジェクト」の体制

2025年度「物流×産学連携プロジェクト」の体制

「物流×産学連携プロジェクト」は、持続可能な物流の実現と次世代人材育成への貢献を目指しています。プロジェクト開始から5年目となる2025年度は、これまでの大学との連携を基盤にしつつ、活動エリアを首都圏・近畿に加え、中部・九州へ拡大。地域のパートナー企業との連携のほか、中部エリアでは行政や金融機関も加わった、産学官連携モデルへとパワーアップしました。

2025年9月以降、千葉商科大学、名古屋学院大学、近畿大学、久留米大学の計4大学の学生たちが、物流の現場見学やグループワークを重ね、持続可能な物流の実現に向けた実践的な課題解決の提案に取り組みました。

現場で見て、聞いて、体験して課題解決の提案へ

物流現場を視察する様子

物流現場を視察する様子

プロジェクト期間中、学生たちはKSLやパートナー企業の物流現場へ足を運び、入庫から出荷までの工程を視察しました。実際にピッキングや梱包作業を体験したほか、現場で働く方々へのヒアリングも実施。リアルな仕事体験や現場の生の声を通じて物流の課題と向き合い、各エリアで開催された最終報告会でその研究成果を発表しました。各エリアの概要は以下の通りです。

【中部エリア】名古屋学院大学(杉浦ゼミ)

名古屋学院大学の最終報告会の様子

名古屋学院大学の最終報告会の様子

キムラユニティー株式会社との連携に加え、中部運輸局愛知運輸支局の後援、株式会社三菱UFJ銀行の協力を得た、KSL初となる「産学官連携」モデルとして実施。学生は地域の物流という身近な課題に挑み、プレゼンテーションでは持続可能な物流の実現に向けた具体的なアイデアを披露しました。

【近畿エリア】近畿大学(髙橋ゼミ)

近畿大学の最終報告会の様子

近畿大学の最終報告会の様子

昨年度に続き、サステナビリティや「物流の2030年問題」といった社会的意義の高いテーマと、KSLの事業課題を融合させた研究テーマを設定しました。KSL近畿IDCの現場見学を経て、地域課題と物流業界の課題を掛け合わせた、学生ならではの柔軟で斬新な解決策が提案されました。

【九州エリア】久留米大学(近江ゼミ)

久留米大学の最終報告会の様子

久留米大学の最終報告会の様子

九州初の本プロジェクトでは、地域に根差した久留米運送株式会社と協働し、現場視察を経て課題解決の提案に挑戦しました。「災害時の役割」や「未来を支えるインフラとしての重要性」といった社会的価値から、「業界の魅力」「働く人のモチベーション向上」「就職人気の改善」といった現場の課題まで、5つのテーマで物流の魅力を発信する提言をまとめました。

【首都圏エリア】千葉商科大学(大下ゼミ)

千葉商科大学の最終報告会の様子

千葉商科大学の最終報告会の様子

2021年度から継続的な連携を行っている千葉商科大学では、「物流現場の『未活用資源』を活用した働き続けたくなる仕組みのデザイン」をテーマに掲げました。ゼミ開講直後のわずか2カ月という限られた期間でありながら、磨きがかかった素晴らしい提案が揃いました。

プロジェクトの総括と、さらなる進化に向けた今後の展望

各エリアでの充実した活動に加え、プロジェクトの総括的な取り組みとして、2026年2月には「合同成果発表会」も開催されました。今回は近畿大学、名古屋学院大学、そしてコクヨ東京品川オフィス「THE CAMPUS」の各会場をオンラインで繋ぐハイブリッド形式で実施。最終報告会を経てさらに練り上げられた提案が共有されたほか、学生から企業への逆質問タイムも設けられ、立場や世代を超えた活発な意見交換が行われました。

今後もこの「共創の輪」を全国へと広げ、地域社会やパートナー企業とともに「持続可能な物流」の仕組みが社会に定着している状態を目指しています。

今回の「物流×産学連携プロジェクト」で示された、学生たちによる「ワクワクする視点」や「鋭い提言」は、KSLの物流基盤をさらに強くし、業界全体の構造的課題を解決する大きな一歩となりました。今年度は提案内容の具体的な実現に向けて検討を進めるとともに、今後も産学官の強固なネットワークを武器に、次世代を担う人材育成と物流を通じた新たな価値創造に挑戦し続けます。