働き方用語辞典 「認知バイアス」
執筆:コクヨコラム編集部
認知バイアス
思考や意思決定に影響を与える無意識の心理的な偏りのこと
「認知バイアス」とは、判断や意思決定の際に、先入観や思い込み、常識、自身の経験、周囲の情報などの様々な要因によって非合理的な判断をしてしまう心理傾向のことです。認知バイアスは誰にでも起こりうる現象ですが、様々な場面で判断を誤ってしまうこともあるため、注意が必要です。人間の脳は大量な情報を処理していることから、負担を軽減し効率的かつ迅速に処理しようとする傾向があります。過去の経験や直感に基づき事実を解釈しようとする特性から、認知バイアスが引き起こされます。
■主な認知バイアスと具体例
認知バイアスは100種類以上あると言われています。その中からいくつかの認知バイアスと具体例を見ていきましょう。
・確証バイアス
自分の思い込みや偏見を正当化するために、無意識に都合のいい情報だけを集める心理現象
例:優秀な卒業生が多い大学の出身者を採用する
・正常性バイアス
都合の悪い情報を軽視し、自分は大丈夫だと認識してしまう心理現象
例:災害警報が発令されても、「自分は大丈夫だろう」「いつものことだ」と危険を軽視し、避難行動を遅らせる
・現状維持バイアス
現状の変化に対して不安を感じ、今の状態を維持しようとする心理現象
例:今の評価基準で問題ないと、新しい制度を導入しようとしない
・生存者バイアス
成功した一面だけを重視し、失敗した事例を無視する心理現象
例:成功した同僚の方法にだけ着目し、それ以外の意見は聞き入れない
・ハロー効果
目立ちやすい一部の特徴に引っ張られて、ほかの特徴も偏って評価してしまう心理現象
例:背が高いからバスケットボールが上手だと判断する
・フレーミング効果
同じ情報でも提示の仕方や表現によって、人々の反応や判断が変わってしまう心理現象
例:「80%の人が合格した」と「20%の人が不合格だった」
■ビジネスにおける認知バイアスによる悪影響
・ハラスメント
偏見や先入観から人間関係のトラブルが起こり、パワハラやセクハラなどのハラスメントにつながる恐れがある。
・不公平な判断
学歴やスキル、印象などに注目することで、採用や人事評価において判断ミスを引き起こしてしまう。
・変化に対する不安
変化や新しい挑戦に不安やリスクを感じて現状を維持しようとすることで、成長のチャンスを逃してしまう可能性がある。
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