ガバナンス

リスクマネジメント

第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」の達成に向け、既存事業のブラッシュアップと新事業領域への拡張を進めるなかで、阻害要因となるリスクを事前に察知し能動的に対処する必要があります。そのためリスクへの感度を高め、経営と現場が一体となったリスクマネジメント活動を推進してまいります。

推進のための仕組み

リスクマネジメント体制

コクヨグループは、目標達成のために許容できるリスクの度合いと、それに見合ったリターンの度合いが調和した状態を保ちながら、グループ全体のリスクを経営戦略と一体で総合的に管理しています。具体的には、企業目標の達成を阻害するあらゆるリスク(戦略リスク、財務リスク、オペレーションリスク、コンプライアンスリスクなど)を洗い出し、評価し、全社最適の視点で対処しています。
また、リスク管理、ガバナンス、内部統制という企業経営における3つの重要な要素をバラバラに管理するのではなく、共通の目的を持って連携させ、有機的に機能させることで、持続的な成長と目標達成を目指しています。
このような内部統制システムの適切な整備・運用を図るため、代表執行役社長を委員長とする「全社内部統制委員会」を設置しています。同委員会では、内部統制システムの具体的な全社方針や規程などを定めるとともに、適宜、内部統制システムの整備・運用状況をモニタリングしています。さらに、グループ経営を取り巻くさまざまなリスクを把握・評価し、経営への影響を適切にコントロールするため、代表執行役社長の諮問機関として「リスク委員会」を設置しています。同委員会では、グループ内で発生したリスク事案を一元管理する仕組みを構築するとともに、リスクマネジメントシステムを継続的に運用し、再発防止策の確認や重要なリスクへの対応計画のモニタリングを行っています。

推進体制図

リスクアセスメントプロセス

コクヨグループのリスクアセスメントプロセスは、全社と各事業部門においてリスクコンプライアンス委員会を中心に、以下のステップで構成されています。

  1. 1.
    リスクの特定
    国内外の法規制、社会的な要請、業界動向、事業戦略などを踏まえ、各事業本部やコーポレート部門において、当社グループの事業活動を取り巻く環境、社会、ガバナンスに関する潜在的なリスクと機会の特定に努めます。
  2. 2.
    評価・優先順位付け
    特定されたリスクについて、「当社グループの事業およびステークホルダーへの影響度」と「発生可能性」の2軸を中心に評価します。その評価に基づき、対応の優先順位の高いリスクを主要リスクとして位置付けます。
  3. 3.
    対応策の審議
    主要リスクに対して、コーポレート部門や各事業部門のリスクマネジメント担当が、回避、低減、移転、受容などの対応方法や、具体的な施策を審議します。
  4. 4.
    モニタリング・見直し
    主要リスクに対して策定・実行した対応策の進捗を、コーポレート部門や各事業部門のリスクマネジメント担当が定期的にモニタリングします。社会情勢や事業環境の変化に応じて、リスクと機会を定期的に見直し、プロセスの継続的な改善に繋げます。

コクヨにおける事業などのリスクと対応策

事業などのリスク 認識するリスク 対応策
外部環境に関するリスク
経済状況
  • 日本国内の景気変動に伴う企業収益や設備投資などの動向悪影響
  • 「モノからコト」への事業モデル変革取り組みによる既存事業の領域拡大、新規事業の創出
  • 中国など主要な海外市場の景気の先行き不透明感
  • 各国・各地域のカントリーリスクを注視、海外展開のさらなる促進とそれに伴う各現地法人との連携の強化
  • 米国の政策による影響など、各地域での政治経済・社会情勢の変化や各種規制の強化、ESGをめぐる潮流などの増大
市場環境
  • 市場分散化やデジタル化の潮流による当社グループの優位性の低下
  • 市場環境の変化に対応した事業体制の整備
  • 物流・建設業界の人手不足による当社サービスの品質低下
  • 物流・建設現場の負荷軽減と事業の維持・成長の両立を目指す
有価証券の時価変動
  • 金融市場などの変動による投資有価証券の時価の悪化
  • 定期検証、保有意義の確認と売却または縮減の検討
自然災害・感染症など
  • 大規模な災害などの発生による国内外事業活動の一部停止や縮小など
  • BCP(事業継続計画)の継続的な見直しによる実効性の担保
事業運営に関するリスク
法規制の遵守
  • 品質、取引関連、環境、労務、安全衛生、会計基準や税務といった各種法規制などへの違反の発見や認定
  • 「コクヨグループ行動基準」の継続的啓発活動の実施
  • 法令の改廃制定などに対して、その対応および遵守状況の定期的な確認
品質保証
  • 商品のリコール発生による業績・社会的評価への悪影響
  • ISO9001に基づいた品質マネジメントシステムの構築と運用
購買調達・環境への配慮
  • 原材料価格高騰や為替変動などによる業績への悪影響
  • ESG対応不備による業績・社会的評価への悪影響
  • 為替予約や、現地調達比率適正化・調達先複線化の実施
  • お取引先様との相互発展に向けた「コクヨグループサステナブル調達方針」および「コクヨグループサステナブル調達ガイドライン」の運用
人材および労務
  • 人材獲得や育成の停滞による将来成長の阻害
  • 労働災害や健康被害などの発生による業績・社会的評価への悪影響
  • 「人材マネジメントポリシー」の策定と人材育成機関「コクヨアカデミア」の設置などにより人材育成への投資を加速
  • カスタマーハラスメントなどを加えたハラスメント研修や、障がい者の安全な職場環境整備など、ダイバーシティ&インクルージョンの推進
  • 国内・海外共通のグローバル安全基準マニュアル策定の検討
  • 国内の「コクヨグループホットライン」の外部窓口委託化およびお取引先様への利用範囲の拡大
ITリスク
  • サイバー攻撃などによるシステム停止や事実上の機密情報、顧客・個人情報の流出などの被害による業務への悪影響
  • 事業内容の変化拡大に伴う現場での実業務と基幹システムのカバー範囲の乖離拡大による業務生産性や内部統制への悪影響
  • 脆弱性診断の実施によるセキュリティ強化と、ITリスク分科会による定期的なモニタリング
  • システム障害の検知・防御強化や定期的なバックアップの実施
  • 顧客・個人情報の取り扱いに関するルールの整備と従業員などに対する情報セキュリティ意識の啓発
  • 業務プロセスの見直しと基幹システム刷新の検討
企業に対する出資など
  • 事業環境などの変化による対象会社の業績への悪影響
  • 外部知見の取り入れによる投資案件審査やモニタリングプロセスの運用・継続的改善
不動産資産の有効活用
  • 事業環境などの変化による資産価値の低下
  • 非事業資産の売却検討など、不動産、ネットキャッシュの効率的運用
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