使い始めから終わりまで取り出しやすい箱入り封筒

使い始めから終わりまで取り出しやすい箱入り封筒 サムネイル

軽い力で切れるミシン目、最後の1枚まで取りやすい形状など、最初から最後まで使いやすいを追求した「取り出しやすい箱入り封筒」。その誕生秘話をご紹介します。

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既存商品からインクルーシブデザインへ

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カウネットでは、以前からあった「取り出しやすい箱」シリーズに、インクルーシブデザインの手法を取り入れてより多くの人にとって取り出しやすい箱に改善しようと今回の企画が始まりました。

一般的な商品開発は、アンケート調査やユーザーの声から浮き彫りになった「困りごと」が明確にある状態からスタートし、それを解決するために開発を進めていくことが多いですが、今回はインクルーシブデザインを取り入れたため、リードユーザーの困りごとを“見つける”ところからのスタートとなりました。

開発チームはリードユーザーの方々に既存商品の使い心地を試してもらい、「取り出しやすい」にこだわった既存の商品は、握力や指の力が弱い方や上肢障がいがある方にとっても本当に取り出しやすいのかを調べました。

リードユーザーとのワークショップで見えた4つの気づき

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ワークショップで試してもらったミシン目ピッチの試作

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既存品との比較


開発に向けて、3回のワークショップを実施。その中で4つの潜在的な困りごとが明らかになりました。

1.箱の開け方が分かりにくい
リードユーザーの方々が「どこから開けるのか」や「最終的にどんな形状になるのが正解なのか」という疑問を抱き、悩んでいらっしゃる様子から、実際に初見でこの商品を使う人は、完成形を知らないということに気づきました。この気づきをもとに、初見でもわかりやすいように開封手順を箱に記載し、切り取る部分と残す部分の色をはっきり区別させるデザインに変更されました。

2.ミシン目が堅く切り取りづらい
手先に麻痺のある方や手に力を入れづらい方にとって、ミシン目が堅く、開けづらそうにされていました。そこで、点線の粗さや太さの異なる8種類の形状のミシン目を、3種類の紙でそれぞれ試してもらい、今回の商品は軽い力でも切り取りやすい究極のミシン目の形状になりました。

3.開封時のゴミが多い
既存の商品では、開封時にゴミが4つにばらばらと出てしまい、それを1つ1つ集めて捨てるという手間が見られました。この捨てる時の手間や負担を減らすため、今回の商品は開封時に出るゴミが1つにまとまる形状へと改良されました。

4.封筒の量が減ると取り出しづらい
封筒が少なくなってくると、箱の奥深くまで手を入れて探るか、箱ごとひっくり返して取り出すという行動が見られました。この後半の使いにくさを解消するため、正面の取り出し口の形状を工夫し、最後の1枚までスムーズに取り出せるデザインを実現しました。

商品が伝える、インクルーシブな価値と新たな波

開発プロセスは、リードユーザーとの対話を通じて、自分の当たり前が他者にとってはそうでないことに気づき、見えてきた困りごとを実際の商品に活かすことで、新たな価値を生み出しました。このような取り組みを通して、社内外にインクルーシブデザインを伝えていく「良い波」を作り出しています。

「軽い力で切れるミシン目」や「最後の一枚まで取り出しやすい形状」など、誰もがストレスなく使える工夫を凝らしました。インクルーシブな価値を追求したこの封筒で、日々の業務の小さなストレスを解消し、スムーズな体験を手に入れてください。