ペルパネプ開発秘話:極上の書き心地を叶える「3つの紙質」の正体とは?
紙とペンの相性を追求したノートシリーズ「PERPANEP(ペルパネプ)」。なぜこれほどまでに「書き心地」が違うのか?その秘密は、徹底的にこだわり抜いた3つの紙質にありました。今回は、開発チームが試行錯誤の末にたどり着いた、理想のノート作りの裏側を明かします。
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INDEX
筆記感が大きく異なる3つの紙質
PERPANEPは、筆記感の大きく異なる3種類の紙質(「ツルツル」「さらさら」「ザラザラ」)をラインナップしているのが大きな特長です。これにより、自分の好みに合った気持ちの良い書き心地を選ぶことができます。
ここからは、開発担当者の言葉とともに、紙質へのこだわりを紐解いていきます。
PERPANEPの紙質へのこだわり
話を聞いた人
椿 裕尊
コクヨ株式会社 GST事業本部 プロダクト開発本部 クリエイティブ開発第1部
こだわりポイント①:筆記感の大きく異なる3つの紙質
3つの紙の筆記感の違いは、主に「表面の平滑度」「圧縮度合い」の違いから生まれます。
まず、表面の平滑度に注目してみましょう。
下の画像は紙の表面の画像で、3つの紙、それぞれが異なった表面をしていることが見てわかります。ツルツルは圧縮によりパルプ表面が平たくなっているのに対し、ザラザラは粗くて繊維の太いパルプが見え、さらさらは細かいパルプが比較的均一に並んでいます。
このような表面のパルプの違いによって平滑度が変わり、筆記感や手触りの違いを生んでいます。
紙の表面拡大図 左から「ツルツル」「さらさら」「ザラザラ」
次に、紙の圧縮度合いに注目してみましょう。
下の紙の断面写真をご覧ください。断面写真の黄色の部分は、紙の中に含まれる空間を表しています。ツルツルは、強いプレス加工により繊維の密度が高く紙に空間をほとんど含まないため、ペン先が沈みこむことなく紙の表面を流れるように書ける仕様となっています。
一方でザラザラは、紙の表面(赤い部分)がかなり凸凹しているので、ペンの動きや筆記する音が強く感じられます。また一見すると空間が多くペンが沈み込みやすそう見えますが、太いパルプが変形しにくく沈みこみを防ぐことができるため、軽いタッチで書けるという特長をもっています。
紙の断面図 左から「ツルツル」「さらさら」「ザラザラ」
椿 :「3種類の紙はいずれも思い入れがありますが、その中でもザラザラの紙の開発に一番こだわりました。紙質をザラザラにしていけば表面の凹凸が大きくなるため、筆記が重く書きづらくなってしまうのが一般的です。
しかしこの商品では、ザラザラの紙でありながら、ペン先が沈み込みすぎずに書き心地が軽い、書きやすいという絶妙なバランスの調整が実現できました」
こだわりポイント②:インクの濃淡の出やすさ
2つ目のこだわりは、インクの濃淡の出やすさです。気持ちの良い書き心地で書くだけでなく、「書いた文字の味わいを感じてほしい」という想いから、インクの濃淡が出やすいような調整にこだわったといいます。
インクの濃淡の出やすさを決める要素として、インクの紙へのしみこみやすさが重要な指標となります。インクは、液体が紙に吸収される際に、色の成分が紙の表面や内部に留まることで発色します。紙に配合するインクをはじく薬剤の種類と量を調整することで、インクのにじみや乾きやすさ(=しみこみやすさ)を調整しています。
しかし、一口に薬剤を入れるといっても簡単な話ではありません。薬剤を入れることで濃淡の調整ができるようになる一方で、インクが乾きにくくなったり、にじみの原因となったり、筆記感が重くなって本来実現したかった軽い書き心地が失われたりといった課題も生まれてきます。
インクの濃淡の出やすさとにじみづらさ、軽い書き味。苦労しながらも粘り強くバランスを調整し、完成させたのが今の3種の紙質です。
こうした苦労の末に生まれたPERPANEPの紙質は、実際に他社のノートと比較してもインクの濃淡が出やすいことが分かっています。下のグラフは、PERPANEPのうち特長的な筆記感をもつツルツル・ザラザラの紙と、それぞれと近い他社のノートの紙の「濃淡の出やすさ」を比較したグラフです。
グラフの数値は、同じインクで同じ文字を筆記し、インクの薄い箇所と濃い箇所の差を表しています。この数値が大きい方が、濃淡が出ていると評価しています。
このグラフを見ると、ツルツルとザラザラは、他社のノートと比較しても、濃淡が出やすいことが見て取れるかと思います。実際に書いた文字でもその差は明確です(ちなみに、「東」という文字で比較しているのは、止め・はらい・線の重なりの多さで濃淡がより分かりやすいからだそうです)。
左から ツルツル、ザラザラ、 他社ノート
開発に込めた想い
椿 :「紙質が3種類あることは、PERPANEPの大きな特長だと思っています。ご自身のお気に入りの筆記具に合う紙質で書いていただき、書き心地やインクの発色の良さ、濃淡による文字の味わいなどを感じながら、あえてアナログで書くということを楽しんでいただきたいです」
こだわり抜かれた3つの紙質を持つ「PERPANEP」。ぜひ、あなたのお気に入りのペンと一緒に、極上の書き心地を体験してみてください。