商品パッケージ=ハコを活躍させたい!『ハコ活。研究所』 の発足
注文した商品をいざ開けようとしたら、テープが張り付いて剥がれない、開け口がわかりにくい。そんな小さなイライラは皆さんも経験があるのではないでしょうか。商品パッケージ=ハコの価値を見直すため、カウネットが立ち上げた『ハコ活。研究所』。「開けやすさ」を皮切りに、不便を心地よい体験へと変えるワクワクに満ちた探求プロセスをご紹介します。
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INDEX
なぜ「ハコ」なのか
新しいモノづくりに挑むとき、商品そのものの品質や使いやすさを追求し続けるのは当然の使命です。カウネットが「ハコ活。研究所」を立ち上げて商品と同じくらいの熱量で向き合ったのは、商品を取り出した後は手放されてしまうことが多いハコ=商品パッケージでした。なぜ、あえてパッケージだったのでしょうか。
コクヨグループで購買管理システムおよびEコマースサービスを運営するカウネットは、日々大量の荷物を全国のオフィスやご自宅へお届けしています。特にBtoBの現場では、コピー用紙、飲料、ファイルなどがケース単位や大きな袋で頻繁に納品されます。 つまり、お客様が商品と一番最初に触れる重要な接点こそが、このハコ=パッケージなのです。
カウネットには、以前からこの「ハコ」に対する並々ならぬ思い入れがありました。さかのぼること2017年、使い終わったコピー用紙の空き箱を単なるゴミにせず、書類保管などの収納ボックスとしてオフィスで再利用してもらう取り組み「ハコ活。」をスタートさせています。
「箱や袋を、単なる商品を保護する輸送の脇役として終わらせない」。 この約10年前から続くパッケージに対する独自の視点と価値の再定義が、今回の『ハコ活。研究所』という大きなうねりの土台となっています。
「開けにくい」という日々の小さなストレス
記念すべき『ハコ活。研究所』の初年度の研究テーマに選ばれたのは、「パッケージの開けやすさ」です。
これまでもカウネットでは、商品開発において開けやすさにこだわったパッケージを採用してきました。しかし、日々お客様のリアルな声と向き合う中で、まだ解決しきれていない課題があることが見えてきました。
テープが剥がれずカッターを探しに行く時間。開け口のミシン目が途中でちぎれてしまい、段ボールを無理やり解体する手間。一つひとつはほんの数秒の出来事ですが、チリも積もれば日々の業務を妨げる見えない負担となります。
これまでの工夫からさらに視点を深め、こうした開梱時の小さな不便を心地よい体験へと変えていきたい。そのための最初のアプローチが、「開けやすさ」の再定義だったのです。
ただ切れ目を入れるだけではない奥深さ
では、具体的に「開けやすさ」をどのように研究しているのでしょうか。研究所では、いきなり新しいパッケージを作り始めるのではなく、まずは構造の基礎を学ぶ「座学」からスタートしました。
「箱を開けやすくするなんて、ミシン目(切れ目)を入れるだけでしょ?」と思われるかもしれません。しかし、実際にはとても奥深い世界です。例えば、開けやすさを優先して切れ目を深くしすぎると、輸送中にお客様の大切な荷物が破けてしまうリスクが高まります。逆に強度を保とうとすると、今度は手で引っ張った時に途中でちぎれてしまい、結局イライラを生んでしまいます。
さらに、紙には木材と同じように「繊維の流れる向き」があるため、引っ張る力を緻密に計算しないと真っ直ぐに破れません。箱の角をまたぐ時の力の入り方や、工場で量産する際の機械のクセまで。一つの「心地よく開けられる箱」を作るために、数え切れないほどの条件をクリアして、試作を繰り返さなければならないのです。多様なハコの不便をなくすために、まずは基礎から構造を見直し、見えない壁と向き合う。そんな地に足のついた探求が続けられています。
届いたハコが「心地よい体験」に変わる未来へ
『ハコ活。研究所』が見据えているのは、ハコ=商品パッケージが「届いたその瞬間」からの体験です。手元に届いたときの安心感から始まり、開梱して中身を取り出し、オフィスで再利用され、解体して廃棄されるまで。商品パッケージのライフサイクル全体を見つめ直すことで、お客様の業務効率化や、廃棄物の削減への貢献を目指しています。
この目標の実現に向けて、今後はカウネット単独にとどまらず、製造メーカーやパッケージ企業など、社外のパートナーとも連携し「共創」の輪を広げていきます。
現在は、基礎研究に加え、市場動向の分析を重ねています。こうしたプロセスから得られた知見を商品開発に反映させたオリジナルパッケージは、2027年以降に順次展開していく計画です。
働く人の日常を少しでも豊かにし、環境にも優しい未来をつくるために。単なる「保護材」だったハコを、新たな価値を生み出す存在へ。社内外の知見を結集させた『ハコ活。研究所』の探求は、まだ始まったばかりです。これからのパッケージの進化にぜひご期待ください。