環境
気候変動/取り組み
温室効果ガス排出削減目標でSBT認定を取得
コクヨグループは、気候変動を重要な経営課題として認識し、マテリアリティの1つに「気候危機への対応」を設定し、自社が排出する温室効果ガス(Scope1、2(*1))の排出削減に取り組んできました。
さらに、2050年までのカーボンニュートラル実現に向けて、温室効果ガス排出削減目標で、SBTi(Science Based Targetsイニシアチブ)(*2)によるSBT短期目標の認定を取得しました。
- Scope1、2のGHG(*3)排出量を2022年から2030年までに総量で42%削減する
- Scope3(*1)の購入した製品・サービスによるGHG排出量を2022年から2030年までに総量で25%削減する
- 2028年までに“購入した製品・サービス”によるGHG排出量の12.5%に相当するサプライヤーにSBT目標を設定させる
今後は、温室効果ガスの排出削減対象をScope3まで拡大し、サプライヤーの皆様との連携を通じて、社会の脱炭素化へ貢献してまいります。
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*1
- ・ Scope1 燃料の燃焼など、自らによる温室効果ガスの直接排出
- ・ Scope2 他者から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出
- ・ Scope3 サプライチェーンにおけるその他間接排出
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*2SBTi(Science Based Targetsイニシアチブ)
環境情報の開示に関する国際NGOであるCDP、国連グローバル・コンパクト、WRI(世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金)の4団体が共同で2015年に設立した国際的なイニシアチブです。パリ協定目標達成に向け、企業に対して科学的根拠に基づいた温室効果ガスの排出削減目標を設定することを推進しています。 -
*3GHG Greenhouse Gas(温室効果ガス)
温室効果ガスの排出量算定
コクヨグループ29社の温室効果ガス排出量を算定
コクヨグループは、サプライチェーンを通じた温室効果ガスの排出削減のため、事業活動を通じた排出量の算定対象を随時拡大しています。
2025年は、コクヨを含めた連結子会社28社(新たに連結子会社となった4社を含む)を対象に算定し開示しています。
排出量はデータ集をご参照ください。
2050年に向けた温室効果ガス削減ロードマップの作成
コクヨグループでは、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、温室効果ガス削減ロードマップを作成しました。
まずは自社が排出しているScope1、2を対象に、排出削減に取り組みます。
併せて、森林資源を多く利用しているコクヨグループとして、森林吸収クレジットの活用などによる、自社の排出削減活用以外での社会の脱炭素貢献にも取り組みます。
温室効果ガスの排出削減
再生可能エネルギーへの切り替え
コクヨグループではサプライチェーンにおいて自社が排出する温室効果ガス(Scope1、2)の削減のため、Scope1、2内の最大の排出源である電力の再生可能エネルギー化を進めています。
2024年までに、日本国内では三重工場(オフィス家具を製造)、コクヨ工業滋賀(ノートを製造)、間仕切りの製造工場である芝山工場、ファイル・バインダーの製造工場であるコクヨMVPの鳥取工場、基幹ライブオフィスである品川オフィス(品川THE CAMPUS)の電力を再生可能エネルギーへ切り替えました。
また、海外ではインドのコクヨカムリンにて、タラブール工場とパタルガンガ工場で太陽光発電を導入しております。
2025年には中国の国誉商業上海工場(紙製品)の電力を再生可能エネルギーへ切り替えるなど、グローバルでの低炭素化を推進しております。
これらの活動により、コクヨグループの電力利用量に占める非化石電力の比率は2025年までに海外も含めたグループ全体で42.4%に達しました。
サプライヤーへの働きかけ
サプライチェーン上で排出している温室効果ガス(Scope3)の排出削減において、総量削減とエンゲージメント(サプライヤーに排出削減目標を設定させる)という2種類の目標を掲げております。
総量削減においては、大部分を締める紙系素材由来の温室効果ガス排出削減のため、製紙メーカーに対しコクヨが調達している資材の排出原単位1次データの提供を呼び掛けています。コクヨの取り組みに対する理解をいただき、複数社から一次データの提供を受けました。また、家具製造の協力工場6社へサプライチェーン排出削減の協力を要請し、賛同を得ています。定期的な対話を通じて、各社の温室効果ガス排出量の算定と削減策の検討を推進し、サプライチェーン全体の脱炭素化を加速させます。
エンゲージメントにおいては、調達額の8割を構成するサプライヤーを対象にアンケートおよびヒアリングを実施し、各社の排出削減の取り組み状況を把握することに努めました。SBT目標を設定しているサプライヤー(親会社グループが設定している場合も含む)からの調達による温室効果ガスは8.48万t-CO2となり、目標である12.5万t-CO2に対し68 %が目標設定済みであることが把握できました。2026年はサプライヤーに対し、温室効果ガス排出算定の技術的な課題を解決するための勉強会の開催を予定しており、今後もサプライチェーン排出量の削減に邁進していきます。
アクタス「令和7年度バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業」に参画
コクヨグループにおいて、輸入家具やオリジナル家具·雑貨の販売を行うアクタスが、エンゲージメント活動を進めるにあたり、取引先のサプライヤーの過半数が温室効果ガス未算定であることが大きな課題でした。アクタスはサプライヤー3社と、環境省が主催する「令和7年度バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業」に参画しました。本モデル事業は、サプライヤーの排出量算定および排出削減目標の設定を目的としています。約8カ月の取り組み期間の間、アクタスからサプライヤーに対し温室効果ガス排出量の算定、および目標設定に対する技術的な支援を行い、モデル事業期間中にサプライヤー2社の排出量算定が完了。うち1社は排出削減目標について合意を得ました。本モデル事業では、サプライヤーである製造事業者にもコストメリットが得られる施策として、製造工程の歩留まり改善や材料選別基準見直しなどによる残材削減に着目し、サプライヤーの製造工程で使用する機械設備や工具の稼働調査、歩留まり改善、作業効率化検討などを踏まえて、温室効果ガス排出削減につなげる計画を立案しました。2026年は同モデル事業を経て得たノウハウを他サプライヤーに対し展開することで、サプライチェーンの脱炭素化を進めます。
省エネの取り組み
コクヨグループは、再生可能エネルギーへの切り替えと並行して、エネルギー効率の改善に努めています。売上金額あたりの消費エネルギーを示す熱量売上原単位は、2022年をピークに改善を続けています。
ESGデータブック>E-01 温暖化防止対策>売上原単位推移
コクヨグループ各拠点でのLED化を推進しており、2025年にはコクヨロジテム首都圏配送1Fの照明をLED化。該当施設の消費電力を約70%削減する大きな成果を上げました。
製品CO2の可視化
コクヨグループは、製品の原材料調達から廃棄・リサイクルされるまでのCO2排出量の算定を実施しています。
2010年から2023年までは自主的な取り組みでしたが、文具・事務用品およびオフィス家具において2023年に「グリーン購入法」の配慮事項にカーボンフットプリント(CFP)が取り上げられるなど、今後グリーン市場において、CFPの算定要求が増加することが想定されるため、2024年3月に全日本文具協会で「文具・事務用品カーボンフットプリント 製品別算定ルール 」、日本オフィス家具協会で「製品別CFP算定ルール オフィス家具」がそれぞれ策定、公開されました。
また、大阪府では大阪・関西万博の機会を活かしてサプライチェーン全体のCO2排出量見える化の取り組みをさらに推進することを目的に、製品のCFPの算定および削減に取り組むモデルとなる企業を支援する「サプライチェーン全体のCO2排出量見える化モデル事業」を実施しました。コクヨはこのモデル事業に参画し、主要製品のCFP算定に取り組みました。
算定結果は以下の通りです。
コクヨ製品のCFP算定結果
(参考)2010年に実施した「カーボンフットプリント制度試行事業」(2010年、経済産業省および関係省庁主導)における算定結果はこちらをごらんください。