環境
自然共生/取り組み
木材利用における活動
合法性・持続可能性の証明に係る事業者認定
コクヨはJOIFA(日本オフィス家具協会)の「合法性・持続可能性の証明に係る事業者認定」を取得しています。「合法性・持続可能性の証明に係る事業者認定実施規程」に基づき、帳票管理や責任者専任、使用実績報告など合法性・持続可能性が証明された木材、木材製品の使用・販売推進に努めています。

ファニチャー商品における木材利用状況と実績調査
2024年のファニチャー商品に利用された木質材料は約8,100tでした。これは全原材料(梱包材除く)の15%に相当します。この木質材料の内、33%が無垢材や合板など「原木を材料とする木質材料」で、67%が間伐材、廃木材、未利用材およびその二次加工品である木質ボード(MDFやパーティクルボード)など「原木を材料としない木質材料」となっています。これらの情報はJOIFA(日本オフィス家具協会)へ「グリーン購入法」の合法木材事業者認定の年別取扱実績として毎年報告しています。また、JOIFA木質表記ガイドラインに沿って「原木を材料とする木質材料」の樹種を把握するよう努めています。
ファニチャー商品に利用する木質材料の樹種、取扱量、原産国・地域を毎年調査しています。市販部品などに関しては、原産国の特定は困難を極めているものの、持続可能な資源利用のため、引き続き把握に努めていきます。
「木材合法性証明デューデリジェンスシステムマニュアル(家具版)」の運用結果
「木材合法性証明デューデリジェンスシステムマニュアル(家具版)」に基づく年次調査(2024年)の結果、調査対象木材につきましてはすべて合法性が確認されております。今後も本マニュアルの有効性をより高めていくとともに、厳格な確認を実施していきます。なお、本マニュアル(Ver.1.5)は下記をごらんください。
自然共生型商品・サービス
日本の国土面積の約67%を占める森林は、土砂の流出防止や水源涵養と呼ばれる保水機能、CO2の吸収作用などの役割を果たしており、再生産可能な資源でもあります。しかし、その中の約4割に当たる人工林の多くは、間伐などの手入れが遅れ、前述のような森林の多面的機能が発揮できずにいます。コクヨは1998年から間伐材家具の開発に取り組み、2000年より商品を販売しています。オフィスで積極的に国産材(間伐材)を使うことにより、新しい木材需要を喚起するとともに、森林と生きる持続的社会の実現を後押ししたいと考えています。
CASE
木製家具「yuimori」
2006年から高知県の大正町森林組合(現在の四万十町森林組合)とともに、「結(ゆい)の森プロジェクト」として森林保全活動を行っています。このプロジェクトにより育まれた木材をはじめ、国産木材の活用を通じて人と自然がより良く共生する社会へ貢献することを目指す木製家具ブランド「yuimori」を上市しました。国産木材を活用した美しく存在感のあるデザインと、オフィスで使える品質が特⻑の商品です。また、適切な廃棄ができることを意識した設計を行っています。プロダクトデザインは、建築から家具のデザインまで幅広く活動している芦沢啓治氏、木の素材感豊かなデザインの具現化は、木製家具に精通している株式会社天童木工(本社:山形県天童市/社⻑:森山馨氏)によるものです。また、快適な座り心地への工夫など、コクヨのオフィス家具開発での知見も取り入れています。「yuimori」を通じて、自然共生社会への貢献を目指します。


CASE
EFカウンター地域材幕板タイプ
将来的な組織変更や運用に合わせて機能拡充が可能な施工型カウンターです。高齢者や車イス利用者にも配慮した、ユニバーサルデザイン仕様です。幕板のみを地域材にすることによって、標準タイプと同じ機能やバリエーションを実現しています。天板のエッジは杖を立て掛けても倒れにくく、車イス利用者が握りやすいグリップを採用しています。



CASE
森林認証商品
コクヨは2003年よりFSC®・CoC認証を取得しています。FSC(Forest Stewardship Council®、森林管理協議会)とは、国際的な森林認証制度を行う第三者機関の一つで、森林環境を適切に保全し、地域の社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な森林管理を推進することを目的としています。また、CoC認証とは、Chain-of-Custodyの略で、加工・流通過程の管理の認証です。コクヨグループではコクヨ・カウネット・コクヨ工業滋賀がFSC®・CoC認証を取得し、コピー用紙・ノートなどのFSC®認証商品を販売しています。コクヨは2016年にPEFC・CoC認証も取得しました。PEFC(Programme for the Endorsement of Forest Certification Schemes)とは、各国・地域で作成された森林認証基準を相互承認する団体です。コクヨグループでは持続可能な森林資源利用のため認証商品の拡大に努めていきます。(FSC®C004748)



環境保全活動
結の森プロジェクト
2006年、コクヨは高知県四万十町大正地区の民有林を「結の森」と名付け、「人工林の再生」と「自然環境と地域社会の再生」をテーマに、間伐材の有効活用を中心とした森林保全を開始し、2007年よりFSC®(Forest Stewardship Council®、森林管理協議会)の森林管理認証を取得しています。結の森は現在、対象面積は5,425ha、累計間伐面積が2,164haまで拡大しています。また、2007年より、高知県から「CO2吸収証書」が交付されており、2023年度単年では3,786t-CO2、累計では80,009t-CO2になりました(期間:2006年4月~2024年3月)。2017年には結の森活動が「ウッドデザイン賞2017」を受賞しています。そのほか、2018年には「生物多様性アクション大賞・グリーンウェイブ賞」、2019年には「低炭素杯2019・優秀賞」、「第7回環境省グッドライフアワード・環境大臣賞企業部門」、2020年には「持続可能な社会づくり活動表彰・機構会長賞」、「第18回企業フィランソロピー大賞・森林の守り人賞」、2022年1月には「日本自然保護大賞2022・保護実践部門大賞」、5月には林野庁「森林×脱炭素チャレンジ2022優秀賞・林野庁長官賞」を受賞しています。また、結の森活動から生まれた新たなサステナブルな木製家具ブランド「yuimori」が、2023年に「第6回エコプロアワード・優秀賞」と「ウッドデザイン賞2023」を受賞しています。
結の森高知県から「CO2吸収証書」が授与されました
2025年3月19日、四万十町庁舎四万十町森林組合窪川本所にて、高知県林業振興・環境部 馬場主事よりコクヨ分:3,103t-CO2、カウネット分:683t-CO2、計3,786t-CO2分の「CO2吸収証書」が授与されました。馬場主事より「⻑年にわたり、環境保全・森林整備・産業振興・高知県のPRなど、さまざまな面での多大なる貢献に感謝している」とのお言葉をいただきました。カウネットでは活動への理解と賛同者を増やすため、お客様のポイントを結の森の間伐に寄付する仕組みを2008年から実施しており、2024年は148件のお申し込みがありました。なお、3,786t-CO2は、コクヨグループの2024年のCO2排出量25,164t-CO2の15%に相当する量となります。森林保全のみならず地球温暖化防止の観点からも重要な取り組みとなっています。
FSC®認証を継続しています
2024年8月8日〜9日に定期審査が実施され、FSC®認証を継続しています。



(写真は2023年実施時)
間伐の効果を定期的にモニタリングしています
森林保全活動を行ううえで必要不可欠なのは、間伐効果を「見える化」することです。活動の効果を⻑期的に監視していくため、高知県四万十町および四万十町森林組合の職員の皆さん、県立四万十高等学校の生徒の皆さんと共同で、モニタリング調査を実施しています。2024年は6月1日に四万十川清流基準調査、10月29日に植生調査を実施しました。植生調査は、例年特定の2地点(各々9区画)において調査を行っていますが、2024年は実施日が天候不良だったため、1地点(4区画)のみ実施しました。
(関連情報)「四万十高校生によるレポート」
ReEDENプロジェクト
琵琶湖の水環境、生態系、そしてCO2の回収に重要な役目を果たしているヨシ(葦)原。「ヨシ葺き屋根」「すだれ」などの伝統産業の衰退により、手入れが行き届かなくなったことで、かつて260haあったヨシ原は半減してしまいました。滋賀県では、1992年にヨシ群落保全条例を定め、「守る」「育てる」「活用する」の三本柱で保全に努めています。これらの条例を順守することで豊かな琵琶湖環境を守り、気候変動の軽減にも貢献できると考えたコクヨ工業滋賀は2007年より、ヨシを通した「活動」と「活用」の両輪で、琵琶湖の環境の保全・維持に貢献する事業を継続しています。
「よみがえれ、琵琶湖のヨシ原」〜ヨシでびわ湖を守るネットワーク〜
活動組織「ヨシでびわ湖を守るネットワーク」はコロナ禍にあって活動休止(コクヨ工業滋賀単独で活動)していましたが、2023年2月より活動を再開しました。近年、企業のサステナブル活動や環境取り組みにおける継続的活動と、個人の将来を見据えた環境取り組みの重要性への意識の高まりで環境活動への参加者も増えてきています。当初からの「地域共通の環境課題に一緒に関わっていく」ことへの関心も高まってきていると考えます。現在133社の賛同をいただきヨシ刈り活動(年3回/12〜3月実施)を継続して実施しています(2024年2月西の湖ヨシ刈り2回開催、12月伊庭内湖ヨシ刈り1回開催)。また、夏場も地域のイベント(外来魚駆除釣り大会)にネットワークを通じて開催案内を行っています。ヨシは刈ることで、生長していくときのCO2吸収や水の浄化作用が高まります。コロナ禍で管理面積も減り、刈られていないヨシ原と比べると、ヨシ刈りをされているヨシ原のヨシは太く、丈も長く、CO2の回収量も上がります。最近では、ネットワーク会員以外の関連企業様の参加も増えてきて、横のつながりも広がってきています。2024年で37回を数え、総勢6,100名(累計)に活動に参加いただきました。今後も活動を継続していきます。




ヨシ原保全を通した低炭素社会づくりへの挑戦~保全活動の成果を見える化する~
ヨシ原のバイオマス調査では、ヨシ原内の規定本数を刈り取り、ヨシの「長さ」を測定し、平均値データと保全面積を「ヨシ刈り活動によるCO2回収量の算定ツール」に入力すると炭素回収量が算定されます(算定ツールは滋賀県ホームページで公開されています)。算定した数値は、ネットワーク会員企業、参加者に提供し環境活動に活用していただいています。
2024年の効果としては、CO2回収量15.38t、実行面積は11,500㎡(活動3回の実績)です。
近年はヨシ刈り活動の低炭素社会づくりへの貢献が可視化されてきています。ヨシ刈り活動は琵琶湖の水の浄化や生物多様性の保全効果に加え、CO2を回収することで気候変動の軽減と緩和にも貢献していることを証明することができるようになり、活動のモチベーションアップと広がりにつながる大きなプラス要因となっています。CO2回収量の算出ツールを活用していただくことで地域全体の活動の活性化を図り、すでに全国で行われている森林カーボン回収制度に続き、他に類を見ない水辺バージョンのカーボン回収量認定制度の構築を目指していきます。


水リスクへの対応
水は地球上で活動するすべての人・企業・団体などにとって必要不可欠な資源である一方で、世界人口の増加などに伴い、水に関するリスクも高まっています。コクヨグループでは、水を貴重な資源と捉え、効率的な利用に努めるとともに、水リスクを適切に把握し、対応してまいります。
水リスクに関する調査と認識
コクヨグループでは、水リスクの高さをTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)の提言に従って調査しました。詳細は「TNFDに基づく情報開示」をごらんください。
現時点においては、弊社の事業に起因する水不足による環境への悪影響などといった水リスクは顕在化していませんが、当該地域の情報については引き続き把握に努め、水リスクを分析するとともに、弊社の事業活動が環境に悪影響を与えることのないよう、適切な事業運営を行います。
水に関する法規制・基準などの順守
コクヨグループでは事業地域における法規制・基準などを順守しており、2024年度において水に関連した重大な法令違反や罰金・罰則などの適用はありませんでした。
節水に関する取り組み
コクヨグループの水利用量の5割超は日本国内でのものです。製造工程のなかではスチール製品の塗装工程でその多くが使われています。オフィス家具の主力製造工場である芝山工場(千葉県)では、水資源の有効利用のために洗浄水を循環利用し、節水に努めています。洗浄水は脱臭炉の排熱の再利用で蒸発させ、基本的には無排水としています。なお、処理工程で発生する汚泥は減容し適正に廃棄処理を行っています。